『ミツバチの羽音と地球の回転』葉山上映会
 『ミツバチの羽音と地球の回転』を葉山文化会館で観た。入場を待つ列に(生後半年の赤ん坊や未就学児童など含む)子供連れの方が多くて甚だ疑問に思っていたが、託児所があるとのことで、思ったよりは静かに映画を鑑賞出来た。
 内容は、可愛らしいタイトルとはそれほど関係がなく、原子力発電所建設に反対する瀬戸内の離島(祝島)に暮らす人々と環境先進国であるスウェーデンでの暮らしを描く環境ドキュメンタリー。フィルムではなくビデオだったので、まるでテレビ番組を観ているようで、また、上映時間も二時間を越える長さが堪えたが、原発問題について私自身まるで無知であることを気付かせてくれる良いキッカケとなった。劇中では原発のコストや耐用年数、危険性などについての詳しい説明はほとんどなく、人々の暮らしや生き方にスポットが当たっているので、どちらかというと感情に訴える印象が強い。また、原発反対側からだけの一方的な視点なので、中立性や客観性は薄い。それでも妻はものすごく共感して、すっかり理解していたようだった。私はもう少しデータが欲しかった。昼食後、同じく映画を見に来ていた友人に出会い、原発についてのフォローアップを受け、帰宅後検索をしたのだが、入場時にでも原発についてまとめたリーフレットを頂いていれば、上映開始までの待ち時間をより有効に使えたかもしれない。





 映画上映後は、文化会館ホールロビーに特設されたカノムパンなどのショップでサンドウィッチやお弁当などを購入し、その後のライブとゲストトークに臨むことになるのだが、用意された食べ物の数が圧倒的に少なくて、どの店舗もすぐに完売。近隣にコンピニがあるわけでもないので、会場で買う予定にしていた方は不自由だったに違いない。私たちは運良くサンドウィッチとスープ、それにマフィンを買うことが出来たので、手頃な木陰に座り、映画について語りながら、食事をした。サンドウィッチとマフィンは竹で編んだカゴに入っていて、食後に返却するわけだが、若干衛生的に不安を覚えた。味は、素朴で美味しかった。

 午後はUAのライブから。先月の火事のニュースが記憶に新しいが、UA本人は元気そうだった。「ミルクティー」を歌っていた頃にテレビで見た印象しかなかったが、その頃よりはアクが抜け、スッキリとした感じだった。スティールパンとのセッションで、奄美の島唄や「水色」などを30分ほど歌った。マイクのセッティングがひどく、最後は生声で歌っていたが、素敵だった。最前列で見た。UAの自宅兼スタジオ全焼のニュースは、この冬から薪ストーブを使う私たちにとってはとても気になるニュースで、最近良く話題にしていたが、妻はUAを知らないようだった。先日たまたま行ったホームセンターでバッタリ出会った友人がUAのご主人と友達と知り、かなり意外だったが、その数日後、こうして最前列でチラシには記載のなかったUAの生歌を聴くことは、ほとんど奇跡に近い不思議な出来事に思えた。

 ライブの後はゲストトーク。映画の中で主人公だった山戸孝さんと、冨田貴史さん。淡々とした印象だったが、これも事前に原発の予備知識があれば、もう少し盛り上がったかもしれない。途中、質問と回答が噛み合ない印象を持つことが何度かあった。会場からの質問もそれを訊いてどうするのだろうと思えるものもあり、日本人は討論下手なのかなと思ったりもした。

 帰り道、妻といろいろ語りながら、海まで歩いた。あてにしていた店は休みだったので、海を眺めた。原発の問題は私たちにとっては、他人事に思えるが、この海はつながっている。私たちは何を残せるのだろうか。波が静かに打ち寄せて来た。
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上関原発を建てさせない祝島島民の会ホームページ
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by yutaka-yamawaki | 2010-10-11 21:16 | 暮らし
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